軟弱地に適する建設用タイヤの開発に関する研究
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概要
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タイヤ式建設機械は, 機動性に富むが, 軟弱な土質の場合はその施工性が劣る。タイヤの軟弱土に対する走行およびけん引性能を究明するため, 種々のタイヤの空気圧, 速度および土質条件を変えて実験を行なった。この結果によればタイヤのころがり抵抗は車輪幅と直径が増加すれば減少し, 空気圧の増大とともに増加する傾向にある。また土の一軸圧縮強さが増加すれば, ころがり抵抗が減少する。わだちの沈下量が, ころがり抵抗と同じ傾向を示すことから, ころがり抵抗は土の変形仕事量の大きさに起因すると考えられる。この関係から, わだちの沈下量を推定すれば, 粘性土の場合のタイヤの被けん引抵抗が推定できる。けん引効率はタイヤ幅に比例するが, 直径との関係は明らかではない。タイヤ空気圧が3.0kg/cm^2以上になると, けん引は不可能になり, 土の一軸圧縮強さが大きいほど, けん引効率が良くなる。タイヤ幅と直径, 土の一軸圧縮強さおよび輪荷重から, 粘性土に対するころがり抵抗と最大けん引力および被けん引時のタイヤの沈下量も算定できる実験式が求められるようになった。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-09-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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