逆打ち工法における柱打継部の問題点と対策 : 柱打継部に関する実験結果の紹介
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概要
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建築の地下階施工に用いられるコンクリート逆打ち工法について問題となる柱の打継部分の模形実験の結果を報告している。実験は実大の鉄骨鉄筋コンクリートの柱を用いて直接法により, 1)コンクリートのセッテイング量の測定, 2)打継部の充てん性の観察, 3)打継部の圧縮, セン断強さについて行なった。結果はつぎのとおりである。1)合板型わくによるとセッテイング量は5〜10 mmで, 型わくの水密性の影響が大で型わくの剛性や階高はほとんど関係ない。2)打継面には約30°の傾斜をつけると充てん性, 気泡の逃げがよくなる。3)コンクリートの打設口は支柱のH鋼のウェブ板をはさむように2方向に設け, 高さは打継面より15 cm以上とする。1方向から打ち込むと打込み口に対して支柱の裏側に大きなセッテイングを生じる。4)加圧状態でコンクリートを打ち込んでも打継面には0.5〜1.0 mmのげき(隙)間を生じるので圧縮に対して補強が必要である。5)打継面の傾斜角が増すとセン断耐力が低下するので, 傾斜角は30°にとどめ中央が谷になるよう2方向傾斜としたい。また打継部には構造上十分なセン断補強が必要である。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-09-15
著者
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