現地産土(ローカルクレー)を利用した注入および充填材料について〔その1〕
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概要
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東京湾産の通常シルトと呼ばれている土は, 粘土をおよそ50%含み, 高含水比の軟弱地盤を形成している。この土がコロイド分の多いことと粘性の高いことに着目し, モルタルとして新しい用途およびプラント設備の開発を試みた。さらにセメントシルト系の材料の硬化過程の検討を行ない, 以下の点が明らかとなった。1)シルトを主成分としたモルタルはベントナイト添加モルタルと比較して種々の利点がみられ, 強度を落とすことなく不透水性の水中で分離しがたい材料を作ることができる。さらにこれらの性質を利用して経済的な注入材・裏込み材に利用した。2)シルトを主成分とするモルタルの硬化過程はX線回折により検討した結果, アリットとベリットの減少に伴いCa(OH)_2が表われ, さらにC_4AH_<13>が同定された。3)粘性のある自然掘削土を多量に解こうとするには, 既製のコンクリートミキサーでは不十分であり, セン断と対流を同時に与え, シルトのような粘性の大きな材料でも短時間に解こうできるミキサーの開発を行なった。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-06-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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