併設シールド工事における地盤沈下 : 都営地下鉄西神田シールドの実測
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概要
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シールド工事による地盤沈下とその影響範囲を求めるため, 地表(レベル測定)と地中(2重管式沈下計)で沈下の測定を行なったが, 結果の解析に当たって, 弾性沈下量は有限要素法で, 地山のゆるみは村山式を用いて検討した。トンネル断面は外径7,200 mmで, 1号と2号トンネルの中心間隔は15 m, かつ平均土カブリは約13 mである。施工区間はN値0〜2の軟弱地盤であった。計算値と実測値を比較した結果, 掘削に伴う地盤の総沈下量は弾性沈下に比べて地山のゆるみによる沈下が大きい。弾性沈下は, シールドテール部通過と同時に終了し, それ以後の沈下は地山のゆるみと考えられる。またトンネル中心線上の沈下は実測値と計算値が良く一致した。一方セグメントの変形は, 垂直方向に約70 mm, 水平方向に約40 mmであり, その経時変化は設置後約7日間続いた。1号と2号トンネルの掘削に伴う沈下の影響は両トンネルの下部より約45度の仰角範囲内に生じた。一方深さ12 mの個所で, 沈下の経時変化を測定した結果, シールド通過後約7日間で全沈下量の90%が認められた。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-06-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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