薬液注入工法における効果確認の一考察
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概要
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現在の薬液注入効果の確認は, 試験施工後に標準貫入試験, 現場透水試験, 平板載荷試験, プレシオメーター試験などを行なうが, さらに詳しくは, テストピットによる確認によっている。ここで報告している現場試験は, 地下鉄建設で用いている注入薬液数種を選び, 普通の工法により十分な注入孔配置, 注入量, 入念な施工および配合によって実施した。効果の確認項目としては, 固結土の位置, 量, 形状, 薬液の濃度分布をあげ, これらから有効固結範囲を求めた。計測方法としては, 中性子水分計と弾性波探査, 標準貫入試験, 透水試験, けい(蛍)光X線分析を用いた。中性子水分計は, 円筒の一部にスリットを設け, そのスリットから方向を定めて方向別の測定をした。またけい光X線分析は, 粉砕した採取試料に白色X線を投射し, 測定したカウント数を検量線と比較して薬液含有量を定量的に求めようとする方法で, クロムリグニンの浸透範囲を測定した結果は, 掘削して視認した場合よりも多少範囲が広く認められを傾向があった。上記の方法で複雑な地盤注入も信頼性を高めることが可能である。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-03-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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