薬液注入工法におけるグラウト材について : 種類とその概説的検討
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概要
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地盤改良工法として薬液注入工法が広く利用されているが, 薬液の特性と地盤土との関係が十分に理解されていないことから, 適正な施工が行なわれない場合がある。そこで薬液の種類を国内と国外のものについて一覧表にまとめ, 国内のおもなものの特性を述べている。分類方法は主成分に基づいている。つぎに地盤注入用薬液として備えるべき性質として, 均質性, 浸透性, 固結性, 強化特性と止水特性, 安定性, 経済性, 無公害性をあげ, それぞれの問題点を指摘している。特性の比較のために標準砂注入試験を行なっているが, 水ガラス系薬液による標準固結土は, 一般に強さも変形係数も小さいが, アミド系とリグニン系は大きな弾性を示しながら, 強度は若干大きく求められた。透水係数を2×10^<-4>cm/sec程度に調整した厳密な試料土への注入試験からは, 粘性の小さいアミド系と尿素系のものが浸透性は良かったが, 浸透しても固結化しないものがあった。今後これらの薬液を十分使いこなすために, よりいっそうの研究が必要であると結んでいる。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-03-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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