切土ノリ面の崩壊とノリコウ配
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概要
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切土ノリ面の安定計算は困難な場合が多いため, ノリコウ配の決定は過去の経験にたよって決められることが多い。そこで著者は, 東名, 中央, 東北, 北陸などの高速道路における切取り斜面の中から, 崩壊したものを抽出し, 崩壊の原因を地質的, 土質的に検討をした。つぎに崩壊に強く関係している幾つかの因子を見いだし, 現場調査や室内試験の結果を用いて崩壊因子の定量化を行なっている。そして多くの切取りノリ面のデーターから統計的に崩壊因子とノリ面コウ配の関係を見いだし, ノリ面が安定を保つに必要なコウ配を求めている。なお崩壊にもっとも強く関係する因子は, ケースによって異なり, 五つのケースについておのおのつぎのような量を採用している。地山の強度がきわめて弱い場合には, レキ間の充てん物が, 吸水膨潤によって強度低下をきたす場合には, 乾燥繰返しにおける吸水量増加率(%/回)が, 割れ目の多い岩盤の場合は, き裂係数が, 割れ目が流水盤になる場合には, 割れ目の傾斜角が, それぞれ崩壊に強く関係するとして採用されている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-03-15
著者
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