炭鉱ボタを使用した高速道路の盛土
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概要
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道路公団で炭鉱地帯に残存するボタの高速道路への利用の可能性を調査するため, 試験盛土を施行した。本文はこの結果について報告している。試験盛土地区は, 福岡県粕屋郡粕屋町および須恵町の2か所で, その規模は, 盛土延長95 m, と110 m, 平均高さ4 mと8 mで, ボタの物質的性質, 力学的性質, 施工性, ノリ面安定性について調査試験した。物理的性質の内, 粒径分布は混レキ率のばらつきが大きいレキ混じり粘性土であり, 液性限界と塑性限界は平均47.9%と23.5%であった。力学的性質では突固め試験を中心に, 回数Nと最適含水比w_<opt>, 最大乾燥密度γ_<dmax>などにつき調査したが, その結果, N=92回においてw_<opt>=13〜14%, γ_<dmax>=1.82 g/cm^3が得られた。また施工性については, この最適含水比より高い含水比(18〜20%)では施工性が悪く, 以下ではタイヤローラーの施行が可能であった。ノリ面の安定は, 室内試験と現場施工の結果から, 1)種吹付け工, 2)植生穴工法, 3)植生袋工法のいずれの場合にも客土を施す必要があるとしている。その他, 沈下, 燃焼の問題にも触れている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1972-12-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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