飽和したモンモリロナイトとカオリナイトのセン断強度特性
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概要
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飽和粘土のセン断特性に影響を与える種々な要素のうち粘土の構造をとりあげ, 構造を変化させる条件として初期含水比, カチオンの濃度, 応力履歴を変えて圧密非排水セン断試験を行ない構造の変化とセン断特性の関係を調べている。粘土は性質の両極端なモンモリロナイト質土とカオリナイト質土2種とを用い, 供試体はスラリー状の粘土を一次元的に圧密したものを整形して三軸試験に供する。カチオン濃度はCa(OH)_2の添加量で, 応力履歴の差は正規圧密, 過圧密とした。正規圧密では両粘土とも初期含水比の減少にともなってφ'は増加し, c'はゼロで粘土の一般的傾向を示すが, 過圧密では初期含水比の減少に伴ってc'は増加し, φ'の変化はわずかである。Ca(OH)_2の添加により正規圧密粘土でもc'が現われ, φ'の増加がみられる。カオリン質土で塩基置換容量の200%まで増すと高い初期含水比においてもφ'が25.8°から41.5°にも増した。また有効応力に関する電気化学的な機構についてこれまでの考え方を詳細に紹介し, それらによって実験結果の説明を試みた。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1972-12-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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