飽和砂層の液状化に関する実験的研究
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概要
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飽和砂層の液状化機構の解明を目的として, 液状化現象の基本的性状を実験的に考察するとともに, 前報(No.184)に示した理論式に含まれる実験定数の決定法ならびにその妥当性について論じている。実施された砂そう(槽)模型実験をその考察目的別に分ければ, i)試料砂による分類, ii)振動力の与え方による分類, iii)砂層厚と水位の相対関係による分類, iv)表面上載荷重による分類, である。この研究によって得られた成果の要点は以下のようである。1)砂層構成粒子が丸くなめらかなほど密につまりやすいこと, および粒子の再配列がすみやかに行なわれやすいことなどの理由により, 液状化の継続時間が短かくなるという一般性が認識された。2)振動加速度ならびに振動継続時間が大きいほど, 液状化の規模すなわち液状化の深度と継続時間が大きくなることが認識されたが, この液状化の規模を評価するためには, 前報で定義した本質的な液状化度の概念が有効であることを実証した。3)液状化過程は圧密現象としては十分には説明できず, これを作用加速度と励起加速度との相対的関係によって説明した。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1972-12-15
社団法人地盤工学会 | 論文
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