Vero細胞での犬ジステンパーウイルス増殖におけるアクチンフィラメントの関与(ウイルス学)
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概要
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Vero細胞を,異なる2種のアクチン重合阻害剤サイトカラシンD(キヤッピングにより阻害)ならびにミカロライドB(隔離・切断により阻害)で処置すると,細胞質のアクチン線維はともに消失したが,サイトカラシンD処置では細胞膜近傍のアクチン線維は無傷であった.これらアクチン脱重合剤存在下では,犬ジステンパーウイルス(CDV)増殖が阻害された.対照の細胞では,ウイルスN蛋白質が細胞質に分散していたのに対し,サイトカラシンD存在下では膜直下に集まり,ミカロライドB存在下では細胞質内にクラスターを形成していた.NおよびH遺伝子をコードするRNA発現は,アクチン重合存在下ではむしろ増加したが,蛋白質発現はミカロライドB存在下で強く抑制され,サイトカラシンD存在下でも若干の抑制がみられた.宿主細胞のアクチンフィラメントに対して異なる作用を示す脱重合剤により,CDV感染のプロセスが異なる影響を受けたことから,CDVがその感染時に宿主の多様なアクチン構造を利用していることを示している.
- 2004-04-25
著者
-
堀 正敏
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理学教室
-
尾崎 博
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理学教室
-
佐藤 晃一
山口大学農学部獣医薬理学教室
-
甲斐 知恵子
東京大学医科学研究所
-
甲斐 知恵子
東京大学農学部獣医微生物学教室
-
唐木 英明
東京大学大学院農学生命科学研究科薬理学教室
-
片山 英夫
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理学教室
-
佐藤 晃一
ラジオアイソトープセンター
-
梶田 昌裕
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理学教室
-
大橋 謙司郎
東京大学医科学研究所実験動物施設
-
甲斐 知恵子
東京大学医科学研究所実験動物施設
-
尾崎 博
東京大学・農学生命
-
堀 正敏
東京大学 大学院農学生命科学研究科 獣医薬理学教室
-
唐木 英明
東大・農
-
Kai C
Univ. Tokyo Tokyo Jpn
-
Kai Chieko
Laboratory Animal Research Center The Institute Of Medical Science The University Of Tokyo
-
唐木 英明
東大
-
唐木 英明
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理学教室
-
Karaki Hideaki
Department Of Veterinary Pharmacology Graduate School Of Agriculture And Life Sciences The Universit
-
尾崎 博
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理
-
堀 正敏
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理
-
Ozaki Hiroshi
Department Of Veterinary Pharmacology Graduate School Of Agriculture And Life Sciences The Universit
-
唐木 英明
東京大学大学院獣医学専攻
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