やや硬質な地盤における正方形基礎の Dynamical Ground Compliance : その 2 成層構造の地盤モデルに基づく検討

概要

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以上の検討結果及び考察を要約すると, 次のとおりである。(1)前報の実験によるDGCのデータについて, 実験及び理論による対比の条件として, さらに, 有効な周波数範囲の実験値DGCの設定及び理論による成層地盤のDGCの解析を考慮し検討を行った。(2)5層の成層地盤に近似した理論値DGCと実験値DGCの比較によると, 水平加振及び上下加振のDGCについては, 半無限一様地盤の理論値DGCと比べ良い対応を示す傾向がみられた。これは, 成層構造の硬質地盤の動特性を評価する場合, 考慮すべき条件であることを示している。(3)起振機試験時の「地盤の等価横波速度」は有用な指標であり, 本論文では成層地盤の場合の等価横波速度の具体的な評価の方法を示した。(4)X, Y, Z基礎の場合の検討結果によると, 基礎の寸法が大きくなるにつれて地盤の等価横波速度が大きくなっている。これは成層地盤における基礎の寸法効果を現わしているもので, 基礎地盤の動特性の大きな特徴である。本論文では, その実験的根拠を示したことで, 設計に寸法効果を考慮することは可能と考えられる。
社団法人日本建築学会の論文
1982-10-30