ホルスタイン種泌乳牛の生理生産反応に及ぼす寒冷環境の影響 : 1. 1℃における送風の影響

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泌乳量, 乳成分におよぼす寒冷の影響を調べるため, ズートロンで17℃, 60%の常温条件, および1℃における2.Om/秒の送風という寒冷条件に, 反転法により, ホルスタイン種泌乳牛8頭を感作して, 生理反応, 生産反応を観測した。1)寒冷条件で, マスク法で求めた呼気量は, 常温条件時の約半分に減少した(p<0.01)。寒冷条件での熱生産量は, 4頭の乳牛で常温条件時より10〜30%増加したが, 残り4頭の乳牛は, 変化しないか, むしろ減少する傾向を示した。2)給飼量は試験開始時のTDN要求量の110%量を, 試験期間中給与したが, TDN摂取量は, 寒冷条件でわずかに多かった。しかしDCP摂取量は常温条件と寒冷条件でほぼ同量であった。3)飲水用の水は, 試験期間中, 15℃に調温した水を飲水させたが, 寒冷条件での飲水量は, 常温条件時の約90%量に明らかに減少した(p<0.05)。体重は, 常温条件と寒冷条件で有意差はなかった。4)泌乳量は, 試験期間中漸減する傾向を示したが, 常温条件と寒冷条件の間では有意差は認められなかった。5)乳成分のうち, 乳脂率(p<0.01), 乳蛋白率(p<0.05), 全固形分率(p<0.05)は, 寒冷条件で明らかに増加した。また乳糖率, SNF率は, 有意差は認められなかったが, 寒冷条件で増加する傾向が示された。
日本家畜管理学会の論文
1986-03-10

ホルスタイン種泌乳牛の生理生産反応に及ぼす寒冷環境の影響 : 1. 1℃における送風の影響

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