適温環境と低音環境における子豚の生理反応の変化
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概要
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子豚の発育に伴う生理反応の変化を明らかにするため, D種およびHWの交雑種28頭を用い, 約22〜28℃の適温環境区と約15℃の低温環境区で生後1ヵ月間, CO_2発生量とO_2消費量, 呼吸商, 熱発生量, 呼吸数, 心拍数, 体温を調べ, 週齢別に集計した。1.CO_2発生量とO_2消費量は週齢とともに増加したが, いずれも適温区は低温区より少く, 保温効果が認められた。そして適温区のCO_2発生量は第1週齢が2.20l/hr, 第4週齢は4.06l/hrであり, O_2消費量はそれぞれ2.94l/hr, 5.08l/hrであった。低温区のCO_2発生量は第1週齢が3.04l/hr, 第4週齢は4.24l/hr, O_2消費量はそれぞれ3.74l/hr, 5.12l/hrであった。また, 呼吸商は適温区が0.75〜0.80,低温区は0.76〜0.83となり, 両区ともに発育に伴い熱発生に利用されるエネルギー源が変っていることを示した。2.M.B.S当り熱発生量はいずれの週齢においても適温区は低温区より少く, 週齢とともに減少した。そして適温区の第1週齢は7.88kcal/kg0.75hr, 第4週齢は5.54kcal/kg0.75hrであったが, 低温区は前者が12.63kcal/kg 0.75hr, 後者は6.60kal/kg 0.75hrであった。3.呼吸数と心拍数は熱発生量と同様の変化を示し, 週齢とともに減少する傾向であったが, いずれの週齢においても適温区は低温区より少かった。4.体温は適温区の第1週齢が38.74℃であったが, その後は各週齢ともほぼ一定しており, 保温効果が認められた。しかし, 低温区は環境温度の影響を受け第1週齢は37.47℃に下ったが, その後は徐々に上昇した。
- 日本家畜管理学会の論文
- 1982-08-28
著者
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