形態的・遺伝的分類からみたZoysia属芝の海水耐性
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概要
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海水潅漑に適応可能な芝を育成する目的で, Zoysia属芝の海水耐性について検討した。まず, 形態的特徴から, 31系統をZ. japonica (J型)とZ. matrella (M型)に分類した。4系統を除き, 芝の海水耐性はM型で有意に高く, J型では感受性だった。4系統は, J型2系統, M型2系統であり, その海水耐性程度は同程度だった。代表的12系統のr-DNA・葉緑体DNA・アイソザイム遺伝子型を決定した結果, 4系統はヘテロ性が高く, 海水耐性程度はホモJ型とホモM型の中間値だった。ヘテロ接合体の葉緑体型は全てJ型であった。これらの結果より, Zoysia属芝の海水耐性は, Z. matrella田来の核ゲノムに支配されていると推察された。
- 日本草地学会の論文
- 1998-04-30
著者
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秋吉 美穂
大成建設生工研
-
遠藤 昇
大成建設生工研
-
秋吉 美穂
大成建設(株)生物工学研究所
-
屋祢下 亮
(株)ジャパンターフグラス
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長沢 れんり
(株)ジャパンターフグラス
-
遠藤 昇
大成建設(株)生物工学研究所
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長沢 れんり
(株)ジャパンターフグラス:(現)日本中央競馬会競走馬総合研究所
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屋祢下 亮
株式会社ジャパン・ターフグラス
-
遠藤 昇
大成建設(株)技術研究所
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