チャバネゴキブリに対する薬剤処理が, その保持した卵の孵化及び孵化幼虫の生死に与える影響について
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概要
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数種の殺虫剤を, 接触, Topical, Injectionの各方法を用いてチャバネゴキブリ雌成虫に処理し, その成虫が卵鞘を離す時間および孵化, 孵化幼虫の生死等について検討を行つた.卵鞘を離す現像は, ここに用いたいずれの薬剤においても成虫の仰転後起り, 成虫仰転と離卵の間には平行的な比例関係が認められた.また, dieldrinとchlordaneの様に成虫の仰転時間が, ほぼ同じであるにも拘らず離卵はdieldrinの方が早く起つていることは, これらの間に薬剤により各々特異的な関係があると考えられる.薬剤の処理を受けた成虫より離れた卵は, 5日〜10日間近く孵化する能力を有し, それ以後は, ほとんど孵化することなく, 乾燥等によつて死滅する様である.孵化幼虫は, DDVP, dibromを処理した成虫から得られたものは, 完全に発育したが, diazinon, chlordane, dieldrinでは, 薬剤処理4日後以内に孵化した幼虫は全部または一部死亡した.そして, この孵化幼虫の死因についても, 一部検討を加えた.
- 1961-10-15
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