名古屋地方における蚊族個体群の発生動態 : I. 1967 年名古屋市内の水田および溜池における幼虫個体群
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概要
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1967年7月から11月まで名古屋市内のある水田と溜池に出現する蚊幼虫個体群を, 個体数の変動と令構成の推移の両面から追跡し, 発生動態について次のような結果を得た.1.水田では本期間中に2属5種5, 238個体の幼虫・蛹が採集された.そのうちコガタアカイエカが83%, シナハマダラカが16%を占め, 以下多い順にハマダラウスカ, シロハシイエカ, アカイエカであつた(表1).溜池では2属4種19, 024個体でコガタアカイエカが97%を占め, 以下アカイエカ, シナハマダラカ, シロハシイエカの順であつた(表2).2.水田のコガタアカイエカ幼虫個体群は7月上旬から9月下旬まで認められ, 全期間の個体数の69%が7月に出現して中旬に最高に達した(表1).令構成の推移から考えると個体群レベルにおける成虫羽化の波がこの3か月間に4回認められ, 老令個体(4令幼虫・蛹)の現存数に基づく成虫の推定発生量から見ると第1回の7月上旬から中旬への波が最大であつた(図3).溜池のコガタアカイエカ幼虫個体群は6月下旬から10月上旬まで認められ, 全期間個体数の98%が7月下旬に爆発的に出現して鋭い消長の山を作つた(表2).この約3か月半に水田と同じく成虫出現の波が4回認められ, 第2回の7月中旬から下旬への波が最大であつた(図4).3.水田のシナハマダラカ幼虫個体群は7月上旬から10月中旬まで認められ, 総個体数の77%が7月に出現して下旬に最高に達した(表1).この約3か月半に成虫出現の波が5回認められ, 第1回の7月上旬から中旬への波が最大であつた(図3).
- 1970-04-30
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