室内塵ダニ検出のためのふるい水洗法とその検出率
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概要
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Furumizo (1973)を改良したふるい水洗法の検出率を検討した。新しい方法は以下の点でFurumizo法と異なっている。1)試料の乾燥重量の測定。2)試料と50%エタノール80mlを振とうするための100mlの広口びんには金網を入れない。3)広口びんの内容物は目の大きさが0.42mmと0.075mmのふるいに通し, そのたびに30秒間水洗する。4) 0.075mmのふるいを1%のメチレンブルーに数秒間漬けて試料を染める。5)染色した試料をブフナーろうと内のろ紙の上に置いた円筒に流し込む。家庭で採取したほこり22試料をそれぞれ5回ずつふるい処理し, 5回で得られた合計に対する各回の抽出率を検討したところ, 3回のふるい処理で生体は平均98.4% (89.4∿100%), 死体では98.7% (90.8∿100%)の検出率が得られた。ローダミンBで染色したコナヒョウヒダニDermatophagoides farinaeの生体と死体それぞれ100個体ずつを500mgのほこり4試料に混入し, ダニの分離を試みたところ生体で84∿95%, 死体で91∿98%の検出率を得た。さらに5軒の家から500mgのほこりを2組ずつ取って新検出法とDarling液遠心懸濁法の検出数を比較したところ, 新検出法によるほうが多くのダニを得られた。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1989-12-15
著者
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