DEAを用いた製薬企業の研究開発活動の評価
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概要
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本稿は、日本の製薬企業における研究開発活動を企業ごとに相対的に評価するものであり、企業の保有する潜在的な技術力がどのくらい研究開発成果に結びついているかを評価することを目的としている。研究開発の取り組み方には企業ごとに特徴があることを考慮して、可変ウェイトを用いた分析法であるDEA(Data Envelopment Analysis)を適用する。ここでは、研究開発のインプットとして各年の研究開発費より求めた研究開発ストックを用い、また、アウトプットとして公告特許数、市場で商品化された新薬数を用いている。 DEAを用いて、1977〜1991年における製薬企業14社の研究開発活動の評価を行った。14社をそれぞれの年ごとにDEAを用いて分析し、それぞれの年におけるDEA効率的な企業を示し、また、DEAの拡張モデルを用いて分析し、それぞれの企業がいずれの年においてDEA効率的であったかを示した。結論として、DEAは企業ごとの研究開発の特徴を考慮した上での研究開発活動を評価する1つの有効な方法であると考える。
- 研究・技術計画学会の論文
- 1999-06-10