圏によるソフトウェア意味の可視化 (<特集> 情報の可視化)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
圏論は抽象数学から派生した代数的手法であるが,構文と意味の関係を厳密に定義できることと,可換図式や普遍写像性などによって,数学的構造を視覚的に扱うことができることから,ソフトウェア設計における意味の可視化に役立つものと考えられる.本論文では,情報システムを構成するデータ集合間のシグネチャを圏によって可視化することで,ソフトウェア設計の形式化を図る試みについて論じる.まず,ソフトウェアの統一意味モデルという概念を,GoguenとBurstallによって導入されたインスティチューションの概念を借りて説明し,この意味モデルがソフトウェア設計に占める重要性について論じる.そして次に,この意味モデルを圏を用いて可視化する方法について述べ,それがソフトウェア設計の形式化にどう役立つかを考察する.
- 日本ソフトウェア科学会の論文
- 1995-07-17
著者
関連論文
- PCTE : ソフトウェアツールを移植可能にし, 共通に利用するための環境
- ソフトウエア仕様記述におけるカテゴリ論の応用について
- 部分計算を用いた等式仕様の変換と実行
- 随伴関手を用いた圏論的結合子の導出
- 圏によるソフトウェア意味の可視化 ( 情報の可視化)
- 圏論的結合子の操作的意味について
- 複雑系として技術史を観る
- ソフトウェアプロジェクトにおける協力と協調を支援する計算機環境