MACモデル:複数観点からの分類が可能なオブジェクト
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概要
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本論文では,オブジェクトを複数観点から分類するために,オブジェクト指向モデルを拡張したMACモデルを提唱する.初めに,オブジェクト間の2つの意味的関係-特化(specialization)と分類(classification)-の違いを明確にして,特化を実現するメカニズムである多重継承を用いて多重分類を行う問題点を考察する.次に,この問題を解決するために導入した,多重分類を行うメカニズムについて述べる.ここではクラスとオブジェクトのリンクを変更可能なn対1にして,オブジェクトが同時に複数のクラスに所属することを許している.モデルの意味的明瞭さと柔軟性から,2つのメリットが生まれる.1つは継承における名前の衝突の問題に自然な解決を与えることで,もう1つはビュー,スキーマ進化,オブジェクトの所属クラスの変更,マルチユーザのアクセス権制御を実現することである.MACモデルの記述力を確認するために,モデルに基づく言語MACL(MAC Language)の仕様を定め,人事情報データベースを例にモデルのメリットを説明する.
- 日本ソフトウェア科学会の論文
- 1994-09-16
著者
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