属性グラフ文法とそのHichart型プログラム図式に対するエディタへの応用
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概要
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本論では,属性グラフ文法の概念を導入し,Hichart型プログラム図式に対する構造エディタへのその応用について述べる.属性グラフ文法は,文脈自由グラフ文法を,その各構文規則に意味規則を付随させることにより拡張したものである.属性グラフ文法の定義は,属性文法の場合と全く並行的に行う.そうすることの利点は,属性文法の分野で得られている結果が,そのまま属性グラフ文法の分野に導入できることである,その具体例として,直構文エディタで用いられている逐次的属性評価の手法が,Hichart型プログラム図式に対するエディタでも使用できることを示す.次に属性グラフ文法と属性文法の違いを明確にするために,属性グラフ文法のグラフ特有の問題への応用として,Hichart型プログラム図式における箱のレイアウト問題を取り上げる.そこでは,そのレイアウト問題を解く既存のアルゴリズムが,自然な形で属性グラフ文法に埋め込めることを示す.
- 日本ソフトウェア科学会の論文
- 1988-04-15