未破裂脳動脈瘤根治術の問題点とtailor-made medicine
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概要
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The indications for radical surgery to treat unruptured cerebral aneurysms (uAN) remain unclear. Most investigations of evidence-based medicine have focused on prognostic factors such as the natural history, surgical outcome, risk-benefit analysis, and socioeconomic effects, and not on patient factors such as decision-making, anxiety, or satisfaction. This study undertook a survey of these factors in 172 patients who underwent radical surgery during the last 7 years, using a mail questionnaire sent to a third person. The total response rate was 53.5%. Almost 90% of patients could understand the explanation of their condition including the presence of uAN and risk of bleeding, and the proposed treatment. About 70 percent of patients (70.9%) selected the type of treatment from among observation, clipping, or coiling, and 72.8% decided on the same day as the explanation. Patient decision-making was affected by anxiety about bleeding (49.3%) and recommendation by the attending physician (43.2%). The delay from the decision to the operation was 1 month or less in half of the patients, but more than 6 months in about 20%. Sixty-nine patients with asymptomatic aneurysms found on brain examination were treated by clipping, and 10 with asymptomatic aneurysms by coil embolization. Eighty-one patients with aneurysms causing SAH or neurological symptoms were treated by clipping, and 12 with giant aneurysms underwent other surgery. Visual analogue scale analysis found that 75% of all patients were satisfied, but 91.6% of patients who underwent coil embolization were highly satisfied. The most common factor causing dissatisfaction was anxiety during the delay from the explanation to the surgical treatment (44%). Almost half of the patients complained of several problems other than neurological symptoms such as the surgical wound. This study indicates that patient decision-making was highly affected by the explanation of the physician, especially the recommendation for treatment and the sense of anxiety about the possibility of aneurysm rupture. Patient anxiety should be minimized by collecting better evidence about the natural history, surgical risk, and recurrence of uAN. The reaction of individual patients to the potential risks and possibilities of surgical intervention differed enormously, so a tailor-made approach to individuals to support patient decision-making should be formulated.
- 日本脳卒中の外科学会の論文
- 2003-03-31
著者
-
小笠原 邦昭
岩手医科大学脳神経外科
-
小川 彰
岩手医科大学脳神経外科
-
加藤 祥一
山口大学附属病院 脳神経外科
-
秋村 龍夫
山口大学附属病院 脳神経外科
-
加藤 祥一
山口大学脳神経外科
-
芳原 達也
山口大学医学部公衆衛生学講座
-
梶原 浩司
山口大学医学部 脳神経病態学(脳神経外科)
-
芳原 達也
山口県立大学 看護学部
-
芳原 達也
山口大学 医学部保健学科看護学専攻
-
芳原 達也
山口大学医学部公衆衛生学教室
-
芳原 達也
山口大学医学部環境情報系・公衆衛生学講座
-
太田原 康成
岩手医科大学脳神経外科
-
國次 一郎
山口大学医学部 人間環境予防医学
-
秋村 龍夫
山口大学 脳神経病態
-
加藤 祥一
山口大
-
西崎 隆文
宇部興産中央病院
-
梶原 浩司
山口大学脳神経外科
-
秋村 龍夫
山口大学脳神経外科
-
鈴木 倫保
山口大学脳神経外科
-
西崎 隆文
山口大学医学部脳神経外科
-
西崎 隆文
山口大学脳神経外科講座
-
芳原 達也
山口大学公衆衛生学教室
-
小川 彰
岩手医科大学
-
國次 一郎
山口大学公衆衛生学
-
西崎 隆文
宇部興産中央病院脳神経外科
-
加藤 祥一
山口大学大学院医学系研究科 システム統御医学系学域 脳・神経病態制御講座 脳神経外科
-
小笠原 邦昭
岩手医科大学医学部脳神経外科
-
芳原 達也
山口大学公衆衛生学
-
小笠原 邦昭
岩手医科大学 脳神経外科学
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