アジア産浮稲における伸長最低節間(LEI)の位置と水位上昇条件下での節間伸長性の関係について
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概要
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アジアの主な浮稲栽培国産の浮稲品種の中から, 伸長最低節間(LEI)の位置が第9-10節間と第12-13節間の2群に属する42品種を選び, 節間伸長が始まる苗令に達した後, 毎日2cmまたは4cmずつ水位を上昇させて生育を調査した。その結果, LEIの位置が第9-10節間の25品種は, 2cm/日, 4cm/日の両区ともに実験終了まで生育を続け, 同一国内および異国間において生育の品種間差異は著しくなかった。ところが, LEIの位置が第12-13節間の17品種では, 2cm/日区で3品種が, 4cm/日区で13品種が実験途中で生育の続行が不能になったが, これらの品種では, 最後まで生育できた品種に比較して, 特に下位節間の伸長能力が劣っているようであった。以上の結果から, アジアの浮稲ではLEIの位置が低い品種ほど-節間伸長開始時の苗令が若い品種ほど-節間伸長性が優れていると思われる。なお, 供試した浮稲品種の生長には1日4cmの増水条件がほぼ限度と考えられた。
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1995-06-01
著者
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