ひずみレート・コスト関数によるIFS画像符号化法の適応化

概要

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反復縮小変換理論に基づく濃淡画像符号化手法が, A.E.Jacquinによって提案されている.この手法は, 入力画像を小さなブロックごとに同一画像中の他の部分からの縮小写像(IFSとも呼ばれる)によって近似的に記述し, 任意の初期画像に対して, その縮小写像を繰り返し適用することで, 入力画像を良好に近似するような収束画像が一意的に得られるものである.Jacquinのアルゴリズムでは, 効率的に縮小写像を記述するために, 近似による波形ひずみに対する閾値処理によって, 入力画像を異なる2つの大きさのブロックに空間分割していた.本研究では, この空間分割をより適応的に行うために, ひずみレート・コスト関数を導入し, さらに, 異なる4つの大きさのブロックに空間分割する手法へ拡張した.また, 縮小写像の最適化が困難な画像部分の対策として, 既存の変換符号化とのハイブリッド化を行うことで, IFSによる符号化手法の適応化を図った.
社団法人映像情報メディア学会の論文
1996-08-20