視覚負担推定のための自発性瞬目の開瞼時間の解析
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概要
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本研究では, 視覚負担の簡便で他覚的な評価方法を提案した.瞬目EOG波形の頂点をもとに, 1回ごとの自発性瞬目における閉瞼および開瞼に要した反応時間を, 別個に指数関数で近似推定し, これらの反応所要時間の変化が視覚負担の生理的指標となり得るか否かを, 3つの実験により検討した.第一に, 閉瞼および開瞼時間の変化と視覚負担との関係, 第二に, これら2つの反応時間の日内変動, 第三に, 瞼裂幅が反応時間に及ぼす影響について検討した.その結果, 自発性瞬目の開瞼時間が視覚負担の程度をよく反映し, しかも日内変動や個人内差, 反応開始時の瞼裂幅の影響を受けにくいことが明らかになった.この現象は, 瞬目に関与する2つの筋のうち, 眼瞼挙筋を支配する動眼神経が, 注意力や関心などを司る上位中枢の抑制を受けやすいためであると考察された.
- 1994-06-20
著者
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