非対称係数フィルタを用いる適応型リンギング補償方式
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概要
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テレビ画像の解像度を向上するためには, 画像信号の帯域を損なうことなく処理する必要がある.しかし, 急峻な遮断特性のフィルタはリンギングを発生し, 再生画像に妨害を与える欠点があった.本文では, 非対称係数のフィルタを用いた新しいリンギング補償法を提案する.本方式は, フィルタの振幅周波数特性をほとんど変えずにリンギングのみ補償する優れた特性を持っている.非対称係数フィルタには, 被補償フィルタと振幅周波数特性がほとんど同じで, インパルス応答の片方のリンギング部分が0となるものがある.これを応用して適応型リンギング補償を実現した.本方式は, フィルタの遮断特性を劣化しないので, エッジと高域信号成分が混在した入力信号でも, 高域成分は減衰せず, リンギング成分だけを補償できる.シミュレーションにより本方式の評価を行い, 周波数振幅特性の劣化が小さく, リンギングのみをほぼ完全に除去できることを確認した.
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1990-06-20
著者
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