スピーカアレーによる音場明瞭度の上昇について : コンシューマエレクトロニクス
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概要
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残響音場における音声明瞭度は、直接音と残響音のエネルギー比(D/R)が増加するに従い上昇する。本報告は、残響音場におけるD/Rの上昇について検討し、スピーカ(又はマイクロホン)アレーによる音声明瞭度の向上について述べたものである。音場内に球面状(又は円周状)に配列したスピーカの数が増加するに従い、球(又は円)の中心点でのD/Rは上昇する。この残響音場におけるD/Rの上昇は、球の半径によらず、室内の吸音率と音波の波長によって定まる上限が存在する。D/Rの上昇は、RASTI(Rapid Speech Transmission Index)を測定することにより確認される。本検討では、さらに残響室内(残響時間28s)において音声明瞭度の評価を行い、4個のスピーカを円周状に配列することにより、中心点での明瞭度がスピーカ1個のときに比べて、約10%上昇することを確かめた。D/Rの上昇は、円周状に配列したスピーカアレーのみならず、遅延時間を持った直線配列スピーカアレーを用いても実現することができる。なお、音声明瞭度に及ぼす両耳選択受聴効果についても言及した。
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1990-07-19
著者
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