ワタアブラムシの生活環と寄主を異にするバイオタイプ
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概要
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春季および秋季における越冬寄主と中間寄主間で有翅虫を移す飼育実験, 秋季における中間寄主上の無翅虫の個体飼育による両性生殖個体の出現経過に関する実験, 秋季の気象条件下における卵越冬個体と胎生雌越冬個体の飼育実験, 周年にわたる野外観察, などの結果から総合的に判断して, ワタアブラムシは次の四つのバイオタイプがあると考えられた.1)秋季になっても両性生殖個体はまったく出現しないで, オオイヌノフグリやナズナなどの雑草類で胎生雌のまま越冬する不完全生活環; 2)ムクゲを主寄主とする完全生活環で, この中にはムクゲだけで周年経過するものと, コスモスやヒャクニチソウなどを中間寄主として寄主転換するものが含まれる; 3)クロツバラやクロウメモドキ, ツルウメモドキを主寄主として, サトイモやツユクサなどの中間寄主の間を行き来する完全生活環; 4)アカネだけで周年経過する非移住型の完全生活環.
- 日本昆虫学会の論文
- 1981-03-25
著者
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