死産を体験した母親の次の妊娠・出産に関する研究 : 母親の次子と死産児への気持ちや反応
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概要
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本研究は, 死産後の母親が次子とよりよい母子関係を築いていくのを支援するために, 母親の次子と死産児への気持ちや反応を明らかにすることを目的とした。対象は, 死産後に正常な新生児を出産した母親8人で, 倫理的配慮を行ったうえで半構成的面接を行い死産後から次子出産までの母親の気持ちや感情, 行動と死産児と次子への気持ちや反応に共通性を見出した。その結果, 母親の次子と死産児への気持ちや反応は, 次子を死産児とは「別の個人として認めた」群, 「別の個人として認めたが, 次子に対する関心が薄かった」群, 「別の個人として認めにくかった」群の3つに分類でき, 母親が死産後の悲嘆から回復した後に次子の妊娠・出産に移行した場合には次子との新たな母子関係を築いていたが, 死産前から心の囚われをもち続けている母親は次子出産後にも次子への関心が薄く, 死産後から死産児の生まれ変わりを願う気持ちをもち続けた母親は出産後1年以上も次子と死産児の区別がつかなかった。このため, 死産後の悲嘆から回復した後に次子の妊娠・出産に移行して次子との新たな母子関係を築けるような継続的な支援が必要である。
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