ろう付用フラックスの電導度測定結果からみたフラックス作用について(第 2 報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The phase diagram and specific electrical conductivity of fused salt systems ZnCl_2-SnCl_2,ZnCl_2-NH_4 Cl and ZnCl_2-SnCl_2・2H_2O, which are used generally as flux in soldering, were measured to clear a relation between the structures of these mixed salts and the spread area of Pb-Sn eutectic solder on copper base plate. The results obtained were as follows : 1) The diagram of ZnCl_2-SnCl_2 system is a simple eutectic with no solid solution, and ZnCl_2-NH_4Cl system forms a intermediate compound formation with two simple eutectics. It seems the diagram of ZnCl_2-SnCl_2・2H_2O system is a intermediate compound formation type. 2) The dissociation of ZnCl_2-SnCl_2 system was presumed as follows from the basis of J.D. Mackenzie theory on single zinc-chloride; 3ZnCl_2⟶ZnCl_6^<4->+2Zn, ^<2+>, SnCl_2⟶Sn_2^<2+>+2Cl^- 3) Isotherms of specific conductivity of ZnCl_2-SnCl_2 system deviate negatively from additivity when plotted against composition, and three partial negative deviations were found near the compositions of two eutectics and a intermediate compound in ZnCl_2-NH_4Cl system at just above liquidus temperature for each. 4) The transition temperature obtained from temperature dependence of activation energy for electrical conductivity of ZnCl_2-SnCl_2 or ZnCl_2-NH_4Cl systems coincided with the temperature required for good spreading of the solder on copper plate, using these systems as flux. This result showed that an effective action temperature range of flux is from the liquidus to the transition temperature of itself and, therefore, a recommendable soldering temperature is limitted by these temperatures of flux to be used generally. 5) Th flux action of ZnCl_2-SnCl_2・S2H_2O system could be explained as follows; SnC-l_2・2H_2O⟶SnCl_2+2H_2O ZnCl_2+H_2O⟶Zn(OH)Cl+HCl CuO+2HCl⟶CuCl_2+H_2O Although two equations of the latter were presented by H. H. Manko, the H_2O produced by the dissociation of SnCl_2・2H_2O during heating reacts with ZnCl_2 and forms HCl. The HCl and SnCl_2 act as flux in soldering of the range 180-350℃, and no SnCl_2・2H_2O acts as flux in the form of itself.
- 社団法人溶接学会の論文
- 1975-02-05
著者
-
柴田 洋一
トヨタ自動車工業
-
岡本 郁男
大阪大学溶接工学研究所
-
柴田 洋一
トヨタ自動車
-
木原 博
大阪大学溶接工学研究所
-
木原 博
木原事務所
-
森田 芳充
大阪大学工学部
-
岡本 郁男
大阪大 溶接工研
関連論文
- 107 セラミックスの超音波ろう接(第二報) : Zn-Al-Cu合金によるアルミナと銅の接合
- 327 セラミックスの超音波ろう接(第一報) : Zn-Al合金ろうによるアルミナと銅の接合
- 420 水素雰囲気中における銀ろう付性の改善(第二報)
- 419 水素雰囲気中における銀ろう付性の改善(第一報)
- 418 金属粉末添加フラックスによるSUS-304ろう付継手の機械的性質
- 脆性破壊の発生に関する研究(第4報) : 溶接残留応力の影響(昭和44年学協会刊行物掲載論文再録集)
- 脆性破壊の発生に関する研究(第4報) : 溶接残留応力の影響
- 切欠の大きさが脆性破壊発生特性に及ぼす影響(第2報) : 切欠形状と破壊様式の検討(昭和43年学協会刊行物掲載論文再録集)
- ろう付用フラックスの電導度測定結果からみたフラックス作用について(第 2 報)
- 軟ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第 6 報) : Ni, Fe 板上の銀塩と銅塩のフラックス作用
- 軟ろう付用フラックスの作用機構に関する研究 (V) : 無機金属塩
- 3 ろう付用フラックスの作用機構(昭和 48 年度溶接学会関西支部主催学術講演会発表論文概要)
- 溶融金属の粘性係数および自己拡散係数の近似計算
- 325 軟ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第9報) : 溶融Sn中へのZnの溶解におよぼす金属塩の作用
- 324 軟ろう付用フラックスの作用桟構に関する研究(第8報) : Ni, Fe板上の銀塩と銅塩のフラックス作用
- 軟ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第 4 報) : 溶解作用について
- ろう付用フラックスの電導度測定結果からみたフラックス作用について(第 1 報)
- 融点近傍における溶融金属の粘性と拡散, 粘性と表面張力などとの間の関係
- ろう付用アミン塩酸塩フラックスの作用機構に関する研究(第 3 報)
- 410 ろう付用フラックスの電導度測定結果からみたフラックス作用について
- 407 軟ろう用フラックスの作用機構に関する研究(第7報) : 吸着と溶解作用について
- 406 軟ろう用フラックスの作用機構に関する研究(第6報) : 金属硫酸塩と硝酸塩について
- 131 溶融金属の粘性係数, 拡散係数の近似計算およびそれらの温度依存性と構造因子との関係
- 純鉄および鉄 2 元系希薄合金の粘度計算に対する一つのアプローチ
- 軟ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第 2 報) : ステアリン酸
- 348 軟ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第5報) : ハロゲン化金属塩のフラックスの作用機構について
- 314 融点近傍における溶融金属の粘性と拡散, 粘性と表面張力との間の関係
- 429 アルミニウムの真空ろう付と表面処理について
- 炭素ケイ素とCu-Ti合金の濡れおよび界面における反応生成物
- 103 セラミックスの耐熱ろう接(第1報) : Ni-Ti合金によるSiCの接合
- 418 炭化ケイ素とCu-Ti合金のぬれおよび界面における反応生成物
- セラミックス・金属接合研究のまとめと展望 (フォーラム「セラミックスと金属の接合に関する最近の動向」)
- 103 曲面のろう付フィレットの形状に及ぼすろう付因子の影響 : ろう付における曲面の曲率の影響-第II報-
- 102 曲面のろう付において形成されるフィレット形状の計算 : ろう付における曲面の曲率の影響-第I報-
- ステンレス鋼銀ろう付継手の強度に及ぼす銀ろう組成の効果
- 226 セラミックスの超音波はんだ付(第1報) : Sn-Pb合金はんだによるアルミナと銅の接合
- 219 Al基合金によるアルミナの接合(第3報) : Al-Ag合金によるAl_2O_3のぬれおよび接合
- 211 銅/はんだ界面の金属間化合物の成長に及ぼす銅への添加元素の効果
- Al-Cu合金ろうによるアルミナ同士の接合およびアルミナ/アルミニウム接合への適用
- 銀とすずを複合添加した四元りん銅ろう合金の液相面の検討 : 低融点りん銅ろうに関する研究(第III報)
- Cu-Ag-PおよびCu-Sn-P系ろう合金の状態図的検討 : 低融点りん銅ろうに関する研究(第II報)
- 443 鋼の液体金属ぜい化に関する基礎的研究(第8報) : 亜鉛/炭素鋼系のLME防止法について
- 118 Al基合金ろうによるアルミナの接合(第2報) : Al-Si合金によるAl_2O_3のぬれおよび接合
- 404 鋼の液体金属ぜい化に関する基礎的研究(第7報) : LMEに及ぼす添加元素の影響
- 205 鋼の液体金属ぜい化に関する基礎的研究(第6報) : LMEに及ぼす反応層の形成と鋼中の炭素の影響
- 449 鋼の液体金属ぜい化に関する基礎的研究(第5報) : ひずみ速度についての一考察
- 123 鋼の液体金属ぜい化に関する基礎的研究(第4報) : 固 液界面挙動とLME
- 鋼の液体金属ぜい化に関する基礎的研究(第 1 報) : 液体金属の侵入挙動
- 242 溶融鉄とその二元系希薄合金の粘度計算に対するアプローチ
- 448 Pressure and Field-Assisted Bondingによるガラスと金属の接合
- 205 ステンレス鋼銀ろう付部の腐食に関する研究
- フラックス被覆処理ステンレス鋼板上での BAg-5 の広がり (Report-1) : NiCl_2,FeCl_3 添加の場合
- 350 はんだのぬれに及ぼす活性剤の効果について
- 自動車スポット溶接ロボット技術における電動サーボガンの現状について
- 407 ステンレス鋼銀ろう付部の強度におよぼす銀ろう組成の効果
- 406 銅合金のはんだ付性におよぼす添加元素の効果
- 245 軟ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第4報) : 有機酸系フラックスの作用機構について
- 塩化物水溶液中でのステンレス鋼銀ろう付部の腐食挙動
- 422 ステンレス鋼銀ろう付部の腐食機構
- 424 ステンレス鋼銀ろう付部の腐食
- 225 Cu-Ag-P-Su系ろう合金の初晶面および広がり性の検討
- 423 Cu-Sn-P および Cu-Ag-P 系ろうの状態図と広がり性
- ろう付における広がりと浸透深さについて : ぬれについて
- 接点材料の銀ろう付性に関する研究(第 1 報) : 表面処理による含タングステン焼結合金上のろうのぬれ性について
- 421 焼結合金の表面処理と銀ろう付性(第6報)
- 338 焼結合金の表面処理と銀ろう付性
- 433 ステンレス鋼の粉末切断に関する研究(第3報) : 鉄メッキステンレス鋼の高温酸化反応
- 細線と薄膜の接合に関する研究(第 1 報) : 亜鉛溶射皮膜と CP 線のパラレルギャップ抵抗溶接部の接合強度
- 339 細線と薄膜の接合について(第5報)
- 415 細線と薄膜の接合について(第4報)
- 416 細線と薄膜の接合について(第3報)
- 343 細線と薄膜の接合(第2報)
- 332 細線と薄膜の接合について(第1報)
- 246 ZnCl_2-NH_4Cl系水溶液の電導度測定とそのフラックス作用について
- ステンレス鋼銀ろう付部の組織と耐食性におよぼすろうへの添加元素の効果
- 128 低銀含有量銀ろうの組織と硬度におよぼす熱処理の影響
- ステンレス鋼銀ろう付部の腐食機構について
- 337 銀ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第5報) : 金属塩化物について(2)
- 123 銀ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第4報) : 銀ろうを用いない銀ろう付について
- 122 銀ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第3報) : 2元素合金中へのフラックスからのAg, Cu, Niの溶解
- 250 銀ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第2報) : Sn-Zn系合金中へのフラックスからのAgの溶解
- 249 銀ろう付用フラックスの作用機構に関する研究(第1報) : 金属塩化物について
- 428 セラミックスの接合に関する基礎的研究(第一報) : 酸化第一銅をインサート材としたアルミナの真空中での接合
- 浸漬はんだ付におけるぬれ不良部の発生について : 電子部品はんだ付部の信頼性に関する研究(第 1 報)
- 232 電子部品はんだ付部の信頼性に関する研究(第3報) : スルーホール印刷配線板とリード線のはんだ付性について
- 203 電子部品はんだ付部の信頼性に関する研究(第二報) : ぬれ不良の表面張力法による評価
- 338 電子部品のはんだ付部の信頼性に関する研究(第一報) : ぬれ不良
- 低融点りん銅ろうに関する研究(第 I 報) : Sn 入りりん銅ろうについて
- 移動熱源の周辺に対称冷却端が存在する場合の温度場 : 水中溶接部の温度履歴推定のための熱伝導解析
- フラックス被覆処理ステンレス鋼板上での BAg-5 の広がり (Report-2) : CuCl, CoCl_2 添加の場合
- 228 非晶質Cu-Ti合金ろうによるアルミナと銅との接合
- 339 メニスコグラフによるはんだのぬれ時間の統計的分析
- 251 ろう付における広がりの面積と浸透深さについて : ぬれについて
- アモルファスCu-Ti合金ろうによる窒化ケイ素の接合
- アモルファスCu-Ti合金ろうによるアルミナと銅の接合
- 銅ろうによるアルミナと炭素鋼の接合
- 303 非晶質Ci-Ti- , Ni-Ti合金ろうによる非酸化物系セラミックス(Si_3N_4 , SiC)の接合
- 106 鋼の液体金属ぜい化に関する基礎的研究(第2報) : 温度依存性について
- 421 鋼の英期待金属ぜい化に関する基礎的研究 : 液体金属の侵入挙動
- 130 銅インサート材によるアルミナと軟鋼との接合