人工飼料飼育モンシロチョウ幼虫によるアオムシコマユバチの飼育
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概要
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1) キャベツ葉飼育および人工飼料飼育の寄主Pieris rapae crucivoraを用いて寄生蜂Apanteles glomeratusを飼育し, 寄主の飼料の違いが寄生蜂に与える影響について調べた.2) 寄生蜂が羽化までに要した日数は, 寄主をキャベツ葉飼育したものでは14.6日, 人工飼料飼育したものでは15.6日であった.3) 寄生蜂幼虫の寄主体脱出率は, 前者で92.9%, 後者で89.1%であった.脱出できず寄主体内に残存した個体も防御反応を免がれ, 幼虫の多くは2令後期まで発育していた.4) 寄生蜂雌成虫の生存日数は, 寄主をキャベツ葉で飼育した場合には22.9日, 人工飼料で飼育した場合には26.5日であった.5) 蔵卵数は, キャベツ葉飼育の場合, 羽化直後で479.0卵, 1週間後で975.6卵に達した.人工飼料飼育によるものは, 前者で347.6卵, 後者で725.3卵であった.
- 日本昆虫学会の論文
- 1975-06-25