南西諸島の潮位と黒潮流量の風による経年変動
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概要
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1967〜1995年の南西諸島潮位と黒潮流量の経年変動を,風で励起されたロスビー波の運ぶ変動を積分して求めた。渦粘性と海嶺を考慮し,海嶺の効果は南西諸島の計算潮位と観測の比較から考察した。潮位と黒潮流量の変動は全期間でよく再現され,これらが海嶺で変形を受けた風成ロスビー波によること,順圧ロスビー波の寄与が最も大きく,次いで第1傾圧ロスビー波が重要なことが結論された。黒潮の計算流量は,大蛇行時に極大をとる数年規模の変動と,1967〜1975年の黒潮非大蛇行期間に小さく1975〜1991年初めの大蛇行が頻発した期間に大きいという20年周期の変動をよく再現した。亜熱帯循環の平均流量は57Sv(1Sv=10^6 m^3 s^<-1>)と評価され,南西諸島海嶺によって東シナ海の黒潮の25.5Svと海嶺東側の亜表層流の31.5Svに分離される。さらに,亜熱帯反流は16Sv,伊豆小笠原海嶺東側の南向き深層流は7Svと評価された。黒潮等これらの海流は,湧昇性順圧ロスビー波が強く励起されることに伴い,すべてのエルニーニョ期間に流量の極大をとる。
- 2002-03-05
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