海洋における基礎生産測定法とその問題点
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概要
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海洋における物質循環において,その出発点としての基礎生産を見積もることは極めて重要である。基礎生産には植物プランクトンによる正味の生産を表す純基礎生産と純基礎生産に植物プランクトンの呼吸を合わせた総基礎生産がある。自然群集における植物プランクトンの呼吸量を見積もることは極めて困難である。現在用いられている基礎生産を測定する方法で24時間のボトル培養を行うことによって^<14>C法は純基礎生産を,H_2^<18>O法は総基礎生産を見積もることができると考えられる。しかしながら,ボトル培養による疑似現場での基礎生産の測定は,現場環境に比べて,物理化学環境や光環境の相違等様々な問題がこれまでに報告されており,また多くの労力と時間を必要とすることから,短時間で正確に現場の基礎生産を測定する方法の開発が望まれる。
- 日本海洋学会の論文
- 2004-07-05
著者
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橋本 慎治
科学技術振興機構名古屋大学地球水循環研究センター
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才野 敏郎
科学技術振興機構名古屋大学地球水循環研究センター
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才野 敏郎
名古屋大
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才野 敏郎
海洋研究開発機構
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橋本 慎治
帝京科学大学生命環境学部
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