PMOS型放射線吸収線量計の評価
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概要
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宇宙環境の中で使用する電子機器や部品材料の信頼性に影響を及ぼす、最も厳しい環境の一つが宇宙放射線である。特にバンアレン帯は衛星のメモリICやMPUにシングルイベント現象を起こしたり、トータルドーズによりIC、トランジスタの寿命を限定する等大きな影響を与える。従来衛星に搭載した宇宙環境モニタ装置では、宇宙放射線の分布や入射粒子数、エネルギ等の測定は行ってきたが、宇宙放射線吸収線量(トータルドーズ量)としての定量的な測定は精度よく行っていなかった。予測モデルに依存していた。半導体劣化の度合いを知る上でも吸収線量の測定が必要である。非回収型衛星で吸収線量を測定するには電気信号に変換でき、小型で耐環境性に優れたものでなくてはならない。アイルランドのNMRC社の開発したPMOS dosimeterのRADFETは、MOSFETが放射線を受けて、閾値電圧(Vth)が変化することを利用した放射線吸収線量計である。このRADFETに対して、我国の衛星搭載への適用上の可否、問題点の把握、また地上用等への応用を含めた評価を行う目的で、ガンマ(γ)線照射試験を主とした地上評価試験を実施した。本稿はその評価試験結果について述べたものである。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
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