音声符号化におけるフレーム間補間を考慮したスペクトル分析に関する一考察

概要

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CELP符号化方式等のフレーム処理型の音声符号化方式では、各フレームで音声信号の線形予測分析で得たスペクトルパラメータを符号化し、フレームを更に分割した各サブフレームで音源を符号化する。各時刻のスペクトルパラメータは、線形予測分析で得た分析区間内の平均的なパラメータと前フレームのパラメータとの補間により計算する。ところが、この従来法では、分析区間内のスペクトルの変化を考慮して分析を行なっていないため、特に過渡部において補間による線形予測の性能低下が生ずるという問題があった。一方、スペクトルパラメータであるkパラメータの分析区間内の時間変化を、複数の規定関数の線形和で表すことによって時間変化を考慮したBurg分析法が文献[2]で提案されている。本稿では、前記問題を解決するために、文献[2]の方法を拡張して、フレーム間の補間特性を分析区間でのkパラメータの時間変化モデルとして組み込んだBurg分析法を提案する。またシミュレーション実験により補間部において線形予測性能が向上することを示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-09-26