軟岩トンネルの膨圧現象の挙動と地質特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
新第三紀堆積岩にトンネルが掘削されたときにしばしば発生する膨圧現象に関して,現場でよく見られる地山挙動の傾向と膨圧の有無を判定する1指標の提案について論じたものである.施工事例の分析と模擬地山実験から,膨圧は,地山強度比が1を下回る程度にトンネル上被りが大きくなると発生すること,膨圧現象の時間依存性成分は掘削時に発生する地山の三次元的な弾塑性変形に比べてそれほど大きくないこと,膨圧の発生機構は地山種別による地山内の応力再配分の違いで説明できること,を示した.また,膨圧現象の主要因は地山の弾塑性的挙動にあるとの視点から,地山を構成する岩石試料の繰り返し一面せん断試験により求めた残留強度時の内部摩擦角が膨圧発生の有無の有力な指標になりうるとした.
- 一般社団法人日本応用地質学会の論文
- 2003-12-10
著者
関連論文
- 土木技術アーカイブス(第7回)「津軽海峡海底隧道の地質その他について」伊崎晃著のその後(『土木技術』1955年1月号掲載)
- 青函トンネル海底部の地質 : 断層と湧水(青函トンネル)
- ローカルな現象をマスとして捉えグローバルに考察
- 軟岩トンネルの膨圧現象の挙動と地質特性
- 5.総合討論 : 応用地質分野における環境問題への取り組み(地盤環境の調査・評価技術の現状)
- 施工時差を考慮した多重支保工法の膨張性地山トンネルに対する適用
- 持田 豊会員のご逝去を悼む
- 施工 二重支保工法で膨張性地山を克服--北陸新幹線 飯山トンネル富倉工区
- 凍上試験による地山の凍上性の判定
- 寒冷地でのトンネル変状と地山の凍上性
- 地山凍結によるトンネルの変状
- 多重支保工法は有力な膨張性地山対策