超音波モータ駆動の外乱に強い共振周波数トラッキング方式の提案と性能評価
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概要
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超音波モータは小形の精密位置サーボモータとして電磁モータに比較し多くの望ましい特長を有している. 反面, 駆動には超音波の可変周波数電源を要し, モータの共振周波数に正確に追従させる, いわゆる周波数トラッキング制御を必要とする等, 扱いが難しい. 従来この周波数トラッキング制御には, 位相同期ループ(PLL)技術で代表される閉ループの制御技術が多用されてきたが, 共振時の波形ひずみ, 周波数ヒステリシス, 外来ノイズなどの影響を受けやすく, 間欠パルス駆動時の応答, トルク両面で不利であった. そのため本研究は, 上記外乱に強い周波数トラッキング方式として, 開ループサンプリング制御でトルクに比例するモータ電流の最大値を探索する新しい周波数走査方式を提案, 試作し, 従来のPLL方式と比較実験により外乱下における効果を実証した. 得られた結果は, 従来のPLL方式に比較し, 応答は数倍ないし10数倍, 出力トルクは25%増, トルク脈動は1/10に改善を見た. 更に, 本提案方式回路の1チップLSI化について試み, その結果の概要についても述べた. 本研究結果により, 超音波モータの制御が高度, かつ経済的に実現でき, 応用が促進される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-01-25
著者
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