Sn-Sb系はんだ材と積層金属層間の接着メカニズム
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概要
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シリコンチップと基板間のはんだ接着に関し,Sn-Sb系はんだ材と蒸着によるAl-Cr-Ni-Ag積層金属層との間の接着界面における金属の挙動と,接着メカニズムについて検討した.熱処理温度が高くなるにつれ,Ag,NiそしてCrとの一体化やAlの表面側への移動が促進され,積層金属層は最終的にこれらの金属が混じり合った状態になる.また,はんだ付けによって積層金属層のAgおよびNiは界面から消失し,はんだ材とCr層とが直接接触した状態になる.このような界面構成のもとでも,接着は強固に保たれる.はんだ付けを施した後の界面Cr層は積層金属層やはんだ材の構成金属を含んだ状態になり,この界面にはSbを主体とする金属間化合物が形成される.Sn-Sb系はんだ材とCr層の間の接着力は,上記構成金属のCr層への拡散と,金属間化合物の生成により付与される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-11-25
著者
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