電子複写機の現像空間における電界の解析結果

概要

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複写機の現像空間における電位および電界を計測することは,実機の開発を行ううえで重要であるが,それを計測するための空間は非常に特殊な構成となっている.そのため,計測法はまだ確立されておらず,また一般に解析的な解を得ることも容易ではない.そこで,現像域における電位および電界を求める新しい式を開発した.式を求めるにあたって,この現像域は四つの層すなわち導電性基板,感光体,現像空間および現像電極から構成されていると見なした.また,解析のために感光体表面に解像力テストチャートと同様な形の電荷分布を想定した.更に境界条件を満足させるために必要な影像電荷の影響を考慮した.この方法を利用すれば,任意の広がりと電荷密度分布を有する方形波状の電荷が与えられたときに,現像空間における電位および電界分布を解析することが可能となった.もちろん電荷が任意の形状を有する場合にも対応できる.また,FEM等に比較して高精度であるだけでなく,ソフトの開発が非常に容易であり,計算時間も極めて短い.
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-01-25