統合失調症における乱数生成機能と前頭葉血流(福祉と知能・認知障害/一般)
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概要
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乱数生成課題は「でたらめ」な数列を生成するという比較的簡単な課題であるが, ランダム度を数値化し客観的指標として精神疾患の病態評価に利用できる. そして, 口述法や記述法などいくつかの表出方法を用いることにより異なった情報処理の側面を検討できる. 精神神経疾患における乱数生成機能の変化が報告されているが, 統合失調症では著明に障害されることが知られている. 数え上げや数え下げという時系列的な非ランダム性のみらならず, 記述法における空間的配列の非ランダム性も認められ, 多面的な感覚情報処理の異常が観察される. また, 乱数生成には複数の脳部位の活動が関連するが, 統合失調症において前頭葉血流の反応低下が報告されている. しかし, 乱数生成機能と統合失調症の臨床症状, 社会生活技能, 前頭葉血流とは全面的には相関せず, 乱数生成機能障害が統合失調症のどのような心理機能の変化に対応するのかは今後の研究課題である.
- 2005-01-21
著者
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