言語で表現される概念と翻訳の原理(<特集>第二言語の教育と学習)
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概要
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概念は話者の認識を掬い取って表現するための網の目であるとするなら,言語翻訳は,原言語の概念で掬い取られた話者の認識を目的言語の網の目で掬いなおして表現することだと言える.言語過程説では,言語表現は,一般に,主体的表現と客体的表現から構成されるとされているが,時枝誠記によれば,客体的表現が概念化された話者の認識を表す表現であるのに対して,主体的表現は概念化されない話者の認識の直接的な表現であると説明されている.これは,概念化されない認識が言語で表現されることを意味し,網の目の議論と矛盾する.そこで,本報告では,三浦言語学の立場から,主体的表現と客体的表現は共に概念化された認識の表現であるとし,従来の単語レベルの概念を表現レベルの概念まで拡張する.また,それをベースに,概念を介した機械翻訳方式の基本原理を提案する.
- 2003-11-28
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