焦点調節機構と協調するフーリエ運動検出機構の数理モデル : 仮現運動刺激に対する協調運動検出モデルの応答
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概要
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焦点調節機構との協調を特徴とする協調運動検出モデルは, 多重連続運動の検出, 運動視知覚特性の再現, 多重運動検出時の焦点調節特性の再現など, 焦点調節特性も含んだフーリエ運動検出特性のシミュレートに有効であることが示されている. しかし, フーリエ運動検出モデルとしての真の有効性を議論するためには, 2フレーム仮現運動に対する運動錯視現象と連続仮現運動に対するフーリエ機能崩壊現象も再現できることが必要である. 本論文では, 協調運動検出モデルのフーリエ運動検出モデルとしての正当性を明確化するために, 上記2現象の再現性の検証を含め, 仮現運動正弦波に対する協調運動検出モデルの応答特性が調べられる. その結果, (1) 上記2現象が再現できること, (2) 刺激間間隔の無い2フレーム仮現運動に対するシフト方向運動知覚強度の予測値が従来のエネルギーモデルよりも実験結果に近いこと, (3) 2重仮現運動正弦波の2種類の成分運動が, 視覚系と同様の戦略である調節機構との協調に基づき検出されることが示される. 以上の結果は, 協調運動検出モデルが焦点調節機構も含めたフーリエ運動検出機構の適切なモデルとなり得ることを示唆する.
- 2001-08-01
論文 | ランダム
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