スプリング・ブロックモデルにおける状態遷移と破壊の幾何学的様相
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概要
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地震現象には, 臨界現象に類似なsupercritical, critical, subcritical, 三つの状態が存在することが知られている.また実際, この3状態に対応する頻度分布も確認されている.一方, 地震を臨界モデルから研究する分野では, そのモデルの一つスプリング・ブロックモデルがそのシステム挙動を変化させるコントロールパラメータにより, それら三つの状態を転移することの報告がなされていた.しかし, 状態の遷移の様子を具体的に扱っておらず, 今回は状態の遷移を破壊の幾何学的観点と結び付けて考察する試みを行った.本研究ではコントロールパラメータとしてシステムの不均一性を変化させ, その不均一性と破壊の広がりを定量的に表現するフラクタル次元とを関連づけることにより状態の遷移の様子を具体的に表現した.
- 2000-06-25