多段ファジー推論におけるファジネス
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概要
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多段ファジー推論では,推論の回数を重ねるにつれてあいまいさが広がると言われており,このことを調べた論文はいくつかある.これらの論文はいくつかの含意関係について,それぞれに推論結果のあいまいさの広がりを考察しているが,含意演算に要請されている性質(単調性,境界条件等)とあいまいさの広がりとの関係が明らかにできれば,個々の含意関数にとらわれない考察が可能となろう.またいずれの論文も推論の前件,後件は三角型のメンバシップ関数をもつファジー集合としているが,この条件を満たさない場合を含めた考察も必要であろう.本論文ではBaldwinの提案した推論法(ここでは間接法と呼ぶ)を用いて,多段ファジー推論におけるあいまいさの広がりを検討する.この推論法は,命題のファジーの真理値を求め,真理値空間でファジー推論を定式化する方法であり,多段ファジー推論の定式化が容易となる.本論文ではまず,間接法を用いて多段ファジー推論の定式化を行う.次に,含意関数に要請されている性質とあいまいさの広がり具合との関係を明らかにする.最後に,あいまいさの広がりの定量的な評価を与える.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-07-25
著者
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