体上の離散対数問題に基づく対話形認証方式についての一考察
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概要
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現在まで,多くの零知識認証方式が提案されている.なかでも,Bethの方式のような体上の離散対数問題に基づく零知識認証方式は,ラウンド1回につき偽の証明者が確認者をだます確率を低く設定できるため,Fiat-Shamir法などと異なり,認証用の秘密情報を増やすことなく少ない通信回数で十分な安全性を得ることができる.しかし,認証プロトコル中に計算負担の大きい指数計算が数回必要となり,効率の良い離散対数ベースの零知識認証方式を構築するためには認証プロトコル中の指数計算の回数をできる限り抑える必要がある.本論文では,まず,Bethの方式(方式1)がElGamal署名を用いて認証スキームを構築しているのに対し,署名方式を工夫することで認証プロトコル中の指数計算の回数を削減できることを示す(方式2).次に,方式1,2の認証スキームを一般化した概念であるID情報に基づく離散対数ベース対話形認証スキーム(X,Y,Ω)において,認証プロトコル中の指数計算回数の一表現法である指数計算数χ(X,Y,Ω)について考察を行い, (X,Y,Ω)がある安全性の条件を満だすときχ(X,Y,Ω)の下界を与える.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-10-25
著者
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