複素ボルツマンマシンの情報幾何(非線形問題)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
複素数値化したニューラルネットワークのモデルがいくつか提案され,近年,研究が盛んになりつつある.Noestはホップフィールドネットワークの複素数値化を提案した.更に,Zemelはボルツマンマシンの複素数値化を提案した.これらのニューロンの状態は通常のニューロンと異なり,2値ではなく,多数の状態を表現できる.甘利は,ボルツマンマシンを情報幾何学の観点から分析した.ボルツマンマシンの平衡確率分布全体は指数型分布族であり,多様体Mを形成する.状態空間上のすべての確率分布からなる多様体をSとすると,Sはe,m-平たんな多様体となる.また,MはSのe-自己平行な部分多様体になる.本論文では,複素ボルツマンマシンの情報幾何学的な分析を行う.Zemelは連続型複素ボルツマンマシンを構成した.本論文では,まず,離散型複素ボルツマンマシンを構成する.連続型複素ボルツマンマシンの場合のSは状態数が有限でないため,無限次元になり,多様体として扱うことができない.離散型複素ボルツマンマシンの場合のSは,状態数が有限になり,e,m-平たんな多様体とみなすことができる.次に,統計的意味をもつリーマン計量であ'るフィッシャー計量を求める.更に,複素ボルツマン多様体が指数型分布族で,離散型の場合は,Sのe-自己平行な部分多様体となることを示す.最後に,複素ボルツマンマシンについても,ボルツマンマシンと同様な学習則が適用できることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-08-01
著者
関連論文
- 複素多方向連想メモリ
- 複素ボルツマンマシンの情報幾何(非線形問題)
- 多方向連想記憶の記憶容量(統計的学習理論及び一般)
- 行列の線形結合による高次元ニューラルネットワーク
- 波形認識法と決定木学習に基づく睡眠ステージの自動判定
- 隠れ層をもつ多方向連想メモリ
- 電子情報工学専攻の修士論文審査体制にみる教官の研究分野
- エージェントを用いた建築物内避難シミュレータ
- 事務処理支援システムの要求事項の検討とプロトタイプの構築
- モバイルエージェントによるバックグランドジョブ処理
- 分散Lispの設計と実装
- 外積を利用した3次元連想記憶
- マルチエージェントに基づく福祉情報システム
- 分散協調型問題解決における知識表現モデル
- 分散協調型問題解決におけるプロトコル
- 機械学習機構における記号情報処理とパタン情報処理 : 決定木学習を中心にして
- 決定木学習と睡眠ステージ判定
- DAIによる介譲プラン策定支援システム
- 介護プラン策定支援システム