視覚系焦点調節機構の新しい数理モデル : 双焦点調節モデル
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概要
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眼の焦点調節機能には,視距離変化に対して網膜像を合焦させる機能(調節機能I)と,提示画像の性質に依存して網膜像を合焦状態からぼかす機能(調節機能II)の二つ(双焦点調節機能)があるとみなせる.従来の焦点調節モデルはどちらか一方の機能のみをモデル化したものであり,焦点調節モデルとしては不十分である.本論文では,既提案の協調視覚モデルの最適化ループを2重最適化構造に拡張することにより,上記二つの機能が両立できる双焦点調節モデルを定式化する.そして,本モデルを未知の奥行をもった方形波画像に適用し,その正当性を検証する.その結果,(1)2重最適化構造が安定に動作すること,(2)瞳孔径に依存する場合もあるが,提示画像までの正しい視距離が推定できること(調節機能I),(3)焦点調節誤差の空間周波数依存特性とこの特性が視点に依存して異なるという実測結果が再現できること(調節機能II),(4)調節機能IIは脳内においてエッジの傾きを同一に保つ焦点調節戦略となって発現されることが示される.以上の結果は,本提案モデルが視覚系の双焦点調節機能に対する適切な機能モデルになっていることを示唆する.
- 2003-03-01
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