ECRプラズマCVDによるプラスチック上へのSiC薄膜の形成
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概要
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SiC膜は、高硬度で耐摩耗性、紫外線吸収性等の優れた特徴を有することから広く利用されている。通常のプラズマCVD法では、高い基板温度で良質なSiC膜が得られている。近年、基板の損傷を減少させるため、より低温での膜堆積方法が求められている。今回、原料にHMDS(ヘキサメチルジシラン, Si_2(CH_3)_6)と水素ガスを用いたECRプラズマCVDにより、室温中でPC(Polycarbonate)とPP(Polypropylene)のプラスチック基板、並びにシリコンウェハー上に非晶質のSiC膜の堆積を試みた。堆積膜の特性はFTIR、XPS測定とSEM観察により評価した。また、膜堆積したプラスチック基板の微少硬度測定も行った。SiC膜の特性は堆積条件に依存し、プラスチック上のSiC膜は、クラックのない良質なものであった。さらに、プラスチック基板の表面硬度は、SiC膜の堆積により著しく向上した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-11-01
著者
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佐野 慶一郎
スズキ(株) 技術本部開発第二部
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中西 洋一郎
静岡大学大学院工学研究科電子工学
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畑中 義式
静岡大学大学院電子科学研究科
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野村 雅也
スズキ(株) 技術本部開発第二部
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佐野 慶一郎
スズキ株式会社開発第二部
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玉巻 宏章
スズキ株式会社開発第二部
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野村 雅也
スズキ株式会社開発第二部
-
玉巻 宏章
スズキ(株) 技術本部開発第二部
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