自然形成InAs量子ドットの形成と単電子デバイスへの応用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
二重障壁構造高電子移動度トランジスタ(DHFET)のチャンネル背後に自然形成InAsドットを埋め込んだデバイスを作製し、その電気的評価をした。InAsドットの帯電効果によると思われる擬1次元量子細線電流のディップが観測された。これらは、チャンネル中の電子がInAsドットにトンネルしたため、細線を流れる電流のしきい値がシフトしたもの考えられる。観測された電流ディップの数からInAsドットには、最大6個の電子が注入されたと見積もられる。断面透過型電子顕微鏡により観察したInAsドットの形状に基づき、そのエネルギー準位を見積もったところ収容電子数6個を説明するには、束縛電子の有効質量は、0.06m_0 - 0.08m_0とバルク中の有効質量の3倍程度でなければならないことがわかった。このように、電子一つ一つの帯電に基づくメモリ効果を有するデバイスは、将来の単電子デバイスの一つの応用例となると考えられる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-04-24
著者
関連論文
- マグネタイト/インジウム砒素ヘテロ構造の作製とスピン注入への応用(機能ナノデバイス及び関連技術)
- SiC上のエピタキシャルグラフェンの成長と電子輸送特性(グラフェンの成長と応用)
- シリコン酸化膜上に形成したナノグラファイトの電子輸送特性(低次元電子輸送,量子効果デバイス及び関連技術)
- シリコン酸化膜上に形成したナノグラファイトの電子輸送特性
- ラテラルnipi構造の作製とその静電気力顕微鏡による評価
- シリコン酸化膜上に形成したナノグラファイトの電子輸送特性(低次元電子輸送,量子効果デバイス及び関連技術)
- 静電気力顕微鏡(EFM)によるドーピング超格子構造の表面ポテンシャル観察
- 静電気力顕微鏡(EFM)によるドーピング超格子構造の表面ポテンシャル観察
- マグネタイト/インジウム砒素ヘテロ構造の作製とスピン注入への応用(機能ナノデバイス及び関連技術)
- カソードウェル構造を有する InP 系共鳴トンネルダイオード
- InAs系HEMTにおけるスピン軌道相互作用の垂直電界依存性
- InAs系HEMTにおけるスピン軌道相互作用の垂直電界依存性(スピン制御と機能,量子効果デバイス及び関連技術)
- InAs系HEMTにおけるスピン軌道相互作用の垂直電界依存性(スピン制御と機能,量子効果デバイス及び関連技術)
- 新形高性能トランジスタ : β-MOSFET(ディープサブミクロンMOSトランジスタ技術小特集)
- GaAs加工基板を用いた自然形成InAsドットの作製とそのデバイス応用
- 自然形成InAs量子ドットの形成と単電子デバイスへの応用
- 自然形成InAs量子ドットの形成と単電子デバイスへの応用
- 化合物半導体量子細線および量子ドットの製作